Iria

EVENT

ある日の水仙の話

10日ほど前、HOMEに髪を切りに行った。

HOMEのヨシサトくんは、植物が大好きでいつもサロンには季節の植物が飾られている。

HOMEの御近所には the.daffodils.flowershop さんという花屋さんがあって、私も好きで時々お花を買いに行くんだけど、その日も daffodilsさんの話になった。

ヨシサトくん最近行った?って聞いたら、

あー、行ったよ。
行ったら帰りがけに、あいつが花くれてさ、それが枯れかけの水仙だったの。

枯れた花かよ!笑 って言ったら

ヨシサトさん、枯れた水仙って綺麗なんすよ。

って言われてさ、

俺、こいつ素敵な事言うなって思ったんだよね。
だってさ、あいつの店の名前、水仙、って意味なんだよ。

店に帰って来て、活けたら 
花びらが枯れて透けてて綺麗だった。

っていうエピソード。
なに、その話。
グッと来た。。キュンともきた。。
永久保存版。

その時から、頭の中ではそのシーンのショートムービーがずっと流れてて。

次の朝、仕入れに市場に行ったら 美しい水仙が少しだけ並んでいて
迷わず全部連れ帰ってきた。

しかも、大好きで産地に押しかけて4時間お話しを聞かせて頂いた事がある、崇拝する小森谷ナーセリーさんの水仙。

お店でお客様のブーケ達にも忍ばせて、あとは自宅で活けて毎日毎日ずっと見てる。

どんどん色が抜けて、
瑞々しい花弁が透き通って薄いシルクのようになってきて

今は完全に枯れて、でもやっぱり何とも言えない雰囲気がある。

花はそのままでももちろん美しいのだけど 添えられる言葉や感性で
更に尊く感じられるんだよね。

昨日、絵を描きたくて紙とペンを買ってきたから
今日は家で水仙でも描こうかな。